皆様初めまして。昨年度から東京ベイGIM-NPプログラムで研修を行なっている診療看護師西島と申します。私はジェネラリストを目指してこの研修プログラムに参加しました。
昨年度から総合内科6ヶ月・腎臓内科3ヶ月・救急科3ヶ月を研修し、今年度4月から超音波検査室、5月から感染症内科の研修がスタートしています。
感染症内科は、織田錬太郎医長と立石哲則医師がいます。
研修生は、初期研修医1名・後期研修医1〜2名・診療看護師1名程です。感染症内科での研修は、3ヶ月間となっています。今回は感染症内科での1日をご紹介します。
▼感染症内科の1日
8:30 細菌検査室集合
前日までに提出された培養検査のGram染色や培地上のコロニー、菌同定結果・感受性を確認していきます。検査結果を元に現在投与されている抗菌薬が適切かどうかを確認し、必要であれば担当医に連絡、微生物や疾患によっては感染症科併診の許可を得ます。
9:00 病棟回診
併診中の患者さんが30人前後いらっしゃるのでベッドサイドに回診に行き、問診や身体診察、デバイス類の確認を行なっています。
11:00 カルテ記載
各々担当している患者さんのカルテ記載を行ったり、コンサルトを受ける時間となります。
13:30 新しく感染症コンサルトを受けた患者さんの診察
内科・外科・産婦人科・小児科など科に依らず担当医が困った症例があれば感染症内科に相談頂いています.相談内容としては、抗菌薬の選択や治療期間、培養検査から検出した微生物のこと、不明熱の原因検索など様々な依頼があります。
集合時間までに現病歴から各種検査検査に加え、微生物検査や抗菌薬治療歴などをカルテからわかる範囲で病歴を把握します。
私は勉強のためにも感受性が同定されていてもグラム染色や培地上のコロニーも事前に確認しています。チーム全員で患者の診察を行った上で感染症診療のロジックに沿ってマネジメントと主科への提案を行なっています。適宜、微生物や疾患レクチャーをしてもらいながら治療戦略を立てていきます。
16:00 カンファレンス
回診時の症状や身体診察だけでなく、その日に行った検査や処置、治療経過に応じて抗菌薬の投与期間や経口抗菌薬にスイッチできるタイミングなどをチーム全体で共有していきます。必要であれば主治医チームとも連絡を取り合い、情報共有をしています。カンファレンスを行いながら織田医師が様々なレクチャーをしてくれます。ガイドラインや文献を共有してくだるので非常に勉強になる毎日です。
以上、感染症内科のスケジュールをご紹介させていただきました。
毎週木曜日は、総合内科向けの感染症内科レクチャーに参加したり、抗菌薬適性使用について薬剤師さんと会議を行なっています。 感染症内科の研修は、患者背景や培養された微生物菌から疾患を想定し、抗菌薬治療に反映させていくため内科診療を行う上で必要な知識を習得することができています。日々症例を通じて先生方が勉強会をしてくださるので、無理のない範囲で楽しく学習できています。最近は、Gram染色で菌種をみたり、培地上のコロニーや臭いで菌種を考えるワクワク・ドキドキ感が毎回楽しくなってきています。ご興味のある方は是非お問い合わせください。